組織上の兼任はどこまで認められますか。

組織上の部門は事業運営における役割ごとに設置しているものと思います。
したがって、部門長の兼任が発生していることは、そもそも人員不足か、組織上の部門が過剰に設置されている可能性があります。

とはいえ、常に成長途上にあるスタートアップは人員不足でありながら、理想の組織を目指しています。そのような場合、どうしても部門責任者の兼任が発生するかと思います。
縦の兼任(部門長が下部組織の課長を兼任するといったもの)と横の兼任(部門長が別の部門長も兼任するといったもの)で言えば、横の兼任の方が全く異なる部門を兼任していることから内部統制上の牽制が機能しない恐れがあるため、優先的に解消すべきです。

たとえば営業部門と管理部門の責任者を兼任している場合、売上を優先するために広告宣伝費を大きく投下すべきか、費用を抑えるべきかといった利益が相反する意思決定をしなければならなくなるためです。
証券審査に入るまでに解消、もしくは解消時期を明確にしておくと良いでしょう。