東京証券取引所の上場審査基準には形式要件と実質要件の2つがあります。

新規上場を目指すに当たっては2つの上場審査基準への充足状況を審査されることになります。

 

形式要件とは

形式要件とは新規上場するにあたって満たす必要のある形式的な要件で、定量的な基準から、監査意見に関する条件までいくつかの項目があります。

どの要件も全てを満たしていなければ上場は認められません。

これらの要件は東証の発行する「新規上場ガイドブック」及び「有価証券上場規程」に記載されています。

 

実質要件とは

実質要件とは、会社の体制、姿勢、及びそれらの有効性等に関して審査される項目です。

審査担当者が書面、ヒアリング等にてこれらの項目について確認を行います。こちらは形式要件と異なり、◯(マル)☓(バツ)が明確に判定されるものではないため、ここまでやっていれば大丈夫といった水準は公表されていません。

上場準備の十分性については主幹事証券会社と相談の上、自社にとって適切と考える経営管理体制レベルを構築してください。

これらの要件は東証の発行する「新規上場ガイドブック」及び「有価証券上場規程」に記載されています。

上場審査の内容については、「5.上場審査」もご参照ください。

 

なお、ある会社の上場審査では認められていた体制であっても、自分たちの会社の上場審査では認められなかった、ということが実質要件では生じ得ます。

会社の規模、ガバナンス体制、経営陣、経営管理体制または事業内容等によってその会社にとって求められる体制は異なります。

したがって、他の会社では上場審査で認められたと聞いているからといって、自分たちの会社でも認められると考えることは非常に危険です。

主幹事証券会社と十分に相談し、自分たちの会社にとって適切な経営管理体制を構築していく必要があります。

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